北村匠海、ヒット中『十二人の死にたい子どもたち』で心がけた“普通”
それが、誰かの刺激になればいいなと思いつつ。
元から知っている人たちのすごさも肌で感じたんですが、僕は萩原利久くんがすごかったな、と思いました。飄々として明るくて能天気でふんわりした空気の利久が、タカヒロを違和感なく演じていましたし、台本読みの段階で完成していたんです。「すごい子だな」と思い、感動しました。
――全員にスポットが当たっていますし、本当にそれぞれ刺激を受けそうな現場ですよね。
結局お芝居も、誰か一人が突き進んでいくのでは面白くならないと思うんです。ちっちゃくて些細なお芝居の積み重ねで良い作品ができるのかな、とも思います。今回の『十二人の死にたい子どもたち』は本当に13人、さらに堤監督を入れた14人が同じ歩幅で進んでいった感覚があって、すごく心地良い時間だったし、完成した作品を観たときに純粋に面白くて、関われて良かったな、と思いました。
○■あんなにフラットな女性はいない
――今回は、取材した方に他の方の印象を聞いておりまして、黒島さんから見た北村さんは「大人子どもな人」だそうです。
黒島さんとは、現場ですごく話したわけではないんですけど、同じ空気感があったように思いました。