と穂積さん。事例を交えて解説してもらいました。
【事例1】原因不明の薬品臭
東京都心のマンション11階に住むAさんの話です。
「週に2~3回、ベランダの配管付近から薬品の臭いがして、ベランダに出ると気分が悪くなります。洗濯物にその臭いがうつる、ドアを開けることもできないという状態だとか。
管理人と営繕係の人が確認に来て、『ベランダの端にある排水管から異臭がするのでは。明らかに○○(薬品名)の臭いですね。人体に影響はないはず』と、薬品の臭いを指摘したと言います。
しかしその後、家主も管理人も、『どこかで誰かが薬品を流しているのでは』とおたおたするだけでほかの住人に確認もせず、なんら解決策をとらないまま『様子を見てほしい』の一点張り。
どうしようもなく、窓を閉め切った生活を続けながら移転を考えていたある日、いつもは不在の隣人とばったり会ったので聞いてみると、『きゃーっ、それ私では!?鳩がベランダに集まって来るので、鳩よけの薬をまいているんです!』とのこと。配管は、その隣人側にあったので、臭いがうつっていただけでした。Aさんは隣人と日ごろから会話をする仲だったので、原因が分かってほっとし、隣人はすぐにその薬の使用を中止して大ごとにはならなかったとのこと。