くらし情報『「お金」に興味を持つという事 - セゾン投信・中野社長の半生記 (4) 長期投資の原点!! 「債券運用」に”どっぷり”浸る』

「お金」に興味を持つという事 - セゾン投信・中野社長の半生記 (4) 長期投資の原点!! 「債券運用」に”どっぷり”浸る

そしてそんなプレーヤーがこの時期市場を席捲(せっけん)していたのです。

私のいた会社も資産運用を生業としていましたが、証券会社と持ちつ持たれつで自分の儲けは誰かの損、他人を出し抜いて利益をむさぼるゼロサムのマネーゲームをしていたのですから、損失補填事件とともに、そのフリーランチ(ただメシ)は終わりました。

私が幸運だったのは、その頃すでに債券運用の専門になっていたため、証券不祥事とは直接関わる立場に居なかったことです。

そして債券運用の手法は、値動きを追って頻繁に売買するトレーディングではなく、米欧の市場とアクセスし、外国債券を中心に国際分散型の資産配分をじっくりと行っていく「ポートフォリオ運用」でした。

この時期に債券運用の魅力にのめりこんで、その発行体企業の信用力を分析し、事業安定性や収益性から財務分析に至るまで、じっくりと実地で勉強する機会に恵まれました。

同時に、債券とは金利によって値動きが左右されるため、金利の見方を通じてマクロ経済をとらえていく能力を磨くこともできました。債券運用の醍醐味は、実体経済の先行きを把握する中で金利の見通しを立て、投資する資産の残存期間やクーポン(利率)

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