GHQに没収されかけた歴史も…「日本刀」、いくらで買える!?
という決まりがあるんですよ。
しかし大野さんに限って言えば、1年に2、3振りしか作りません。
――そういう決まりがあるんですか。
それはなぜなんですか?やはり警察から見ると、美術品ではなく「武器」になるからでしょうね。
「武器をそんなに量産されても……」というところでしょうか。
刀匠は作った刀を届け出て、登録しないといけません。
――初心者向けに1本選ぶとすればどんなものが良いでしょうか。
10万円ぐらいから買えますが、あまり安い無銘のものですと、美しさにおいてもいけません。
うちの店にあるのですと、例えばこの『二王清貞』はどうでしょうね。
室町時代後期のもので、毛利元就公とほぼ同じ時代のものです。
往時に思いを至らせることができるのも素晴らしいですよ。
――いくらでしょうか?57万円です。
――手入れは難しいのでしょうか。
いえいえ。
さび止め用に薄く丁子油(ちょうじあぶら)を塗るだけですよ。
古い油をぬぐってから新しい油を塗るんです。
新しく油を塗ったら2年間は大丈夫です。
ただし、たまには鞘から出して、刀身を見てあげてほしいですね。
――日本刀の魅了とは何でしょうか?そうですねえ。