彼の大酒話も枚挙に暇がありませんが、一番有名なのは「飲みすぎて足を滑らせて川に落ち、死にかけた話」です。これは「エリツィン暗殺未遂事件」などと報じられたこともありましたが、現在では「ただ酔ってただけ」というのが定説になっています。
また、アメリカを訪問した際には「各地のレセプションで、ウォトカを2本、ウイスキーを4本、大量のカクテル」を飲んでいたと非難されたことがあります(イタリアの新聞『レプリカ』)。しかし、それに対する反論が「そんなもの、エリツィンにとってはただのウォーミングアップだ」(『ボスとしてのエリツィン』スハノーフ著)というもの(笑)。どれだけ飲むのかという話です。
なにせエリツィンはロシア連邦の初代大統領。初代大統領からしてウォトカ大好きなわけです。ことほどさようにロシア人はアルコール度数の高いウォトカを愛するわけですが、では、そのウォトカが絶たれたらどうなるのでしょうか? 実は旧ソ連時代にそれが実際に起こったのです。
■旧ソ連でゴルバチョフが禁酒を強要!旧ソ連の末期に、当時、開明派として国を率いていたゴルバチョフ書記長が国民に禁酒を強いたことがありました。理由は「アルコールによって国民が侵され、国の生産力がそがれている」