くらし情報『【藤森香衣のがんコラム】Vol.5: 身内が、がんになったら』

2016年2月13日 22:00

【藤森香衣のがんコラム】Vol.5: 身内が、がんになったら

祖母のこと私が高校生の時、祖母が体調を崩し入院しました。
なかなか体調が戻らないため精密検査をし…その検査結果を聞く日になりました。
祖父や家族が医師と話をする間、孫の中で唯一、時間がとれた私は、祖母に付き添い、病室で待つように言われました。

いつもなら、おばあちゃんは私の学校のことや、小さい従兄弟たちの話をしてくれるのに、その時ばかりはなぜか、【自分が女学生だった時のこと】を語りだしました。時代背景も、あまり分からないまま、一方的に話をする祖母を不思議に思いながらも、私は黙って話に耳を傾けていました。

しばらくすると、祖父や家族が戻ってきました。

「おばあちゃん、何でもないって」

私の母がそう告げた途端、祖母は震える両手で私の手を強く握り、
「香衣ちゃん、何でもないって!なんでもないって…良かった」と、目を真っ赤にしながら、何度も呟きました。

その姿を見て、私は初めて『祖母は不安で、怖かったのだ』と気づいたのです。

体力の回復がまだ必要なため、祖母をそのまま病室に残し、私たちは病院をあとにしました。帰りの車の中、私は祖母が話してくれた女学校の頃の話をみんなにしましたが、家族は興味がないのか、あまり聞いてくれません。

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