「夜中にお風呂でハーゲンダッツ」は変ですか? 食べ方は自由でいいと教えてくれた漫画
しかし、みふゆには「食器を洗う際に面倒だから、皿を極力綺麗に保ちたい」という理由があった。普段は皿を洗うときのことなんて考えていない二郎だから、みふゆの気持ちがわからなかったのだ。
「食べ方」という切り口から、さらっと「どちらが家事のオーナーシップをとるか?」という問題に繋がっているのも面白い。食べ方って、これくらい根深いのだ。
一風変わったそれぞれの食べ方を通し、「相互理解」が進んでいく本作。各キャラクターの育ってきた背景や、生活の中で重んじることがにじみ出ている。
読んでいるうちに、「みんなそれぞれ、好きに食べればいいんだ」と、なんだか晴れやかな気持ちになった。わたしはこれからも、堂々とお風呂場でハーゲンダッツを食べることにする。
Text/小沢あや
フリーランスの編集者 / ライター。Engadget日本版にて「ワーママのガジェット育児日記」連載中。モーヲタ歴19年の超女性アイドルおたく。豊島区長公認の池袋愛好家でもある。Twitter:@hibicoto、note:hibicoto
書名:『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』
著者:おおひなたごう
発行:KADOKAWA
既刊10巻(『月刊コミックビーム』で連載中)