■“助けてもらえないマイノリティだ” という考えは捨てる

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最後に、ペットと暮らす子育てママ・パパたちに伝えたいことを平井さんに伺いました。
「災害が起こったあと、地域をもとに戻す
復興力は、支援の人だけによるものではなく、
自分たちも動いていくことなんですよね。ちゃんと自分たちで街を復興していこうという『自立支援』に持っていくことが、災害対策ではすごく大事なポイントだと思っています。
だから動物と暮らす飼い主さんは、“助けてもらえないマイノリティだ”という考え方は捨てて、“自分がサバイバルしていく”という気持ちになってもらいたい。公助(行政の支援)がなかなか届かなかったとしても、飼い主同士、親同士が協力し、なんとか乗り越えていけるような力を、飼い主としても、親としても持ってほしいです。
それには、公助が来るまで、個人や家族、地域単位で助け合ってしのいでいくことも必要です。動物ならペット仲間、お子さんがいる方なら親御さん同士のネットワークを作っておき、情報を共有しあう。ペットの飼い主とお子さんがいる方では、同じような協力の仕方ができると思うんです」

『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』(日東書院)
いろいろなケースを示してくれる平井さん監修の『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』は、災害に備えて
想像力を働かせるきっかけになるはず。
被災直後にするべきことや、猫の応急処置などもしっかり書かれていて、とても参考になります。猫を飼っている方はもちろん、他の動物を飼っている人もぜひ一読して、
わが家のオーダーメイドの災害対策を考えてみましょう。
取材協力:
NPO法人アナイス
『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』
『ペット防災BOOK ~大切な家族のために今できること』
いぬねこ うちのこ。