2017年3月7日 21:00
サンローラン、メゾンルーツへの回帰と未来への革新【2017-18秋冬コレクション】
COURTESY OF SAINT LAURENT
前回に引き続き、オルセー美術館に程近いベルシャス通りの新社屋の工事現場で2月28日、2017-18秋冬メンズ・ウィメンズコレクションのショーを開催した、クリエイティブ・ディレクターアンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)によるサンローラン(SAINT LAURENT)。様々な既成概念を打ち壊してきたムッシュ・イヴ・サン=ローランにオマージュを捧げ、挑発的な側面とクチュールの繊細さを併せ持つ強いアイテムで構成。レース刺繍を施してシースルーにしたドレスや、ゴッホの菖蒲モチーフのドレスから引用したメタルコード刺繍のドレスなど、イヴ・サン=ローランのクリエーションを強烈に想起させるアイテムも見られた。しかしオマージュに終始するのではなく、ムートンのロンググローブやスーパーロングブーツ、YSLのロゴをヒールに配したパンプス、フリンジのハートのイヤリングなど、象徴的なアクセサリーをコーディネートしてモダンに仕上げている。今回は特にレザーアイテムが豊富で、クリスタルを散りばめたアシメトリーのミニドレスはバリエーション豊か。アランニットモチーフを全てビーズとクリスタルで表現した2ピースなども目を引いた。