「今だけを見ている」SASUKE:音色が映す新時代vol.4【interview】
僕、小6くらいまでは「自分すごい! 」みたいな感情が強すぎて、その頃にはもう今のように、テレビに出たりインタビューを受けたりするもんだと思い込んでいたんですよ。でも、実際はぜんぜんイケてない状況だったんで、当時かなりショックを受けまして。あと、地元の中学に行くのもショックで、それを知ったときはめちゃくちゃ泣きましたね。音楽の才能とかで、東京の中学へ通えると勝手に思っていたんです。だけど、よくよく考えたらまともな曲も作っていないし、「まあ、そうだよな……」って。そこで「自分はまだ何もできていない」という意識が付いたから、今こうやって素直に喜べる気がします。もし、自惚れたままだったら危なかった(笑)。
——時代や用語的なものがモチーフの曲が多いですよね。
僕は自分のことがけっこう他人事なんですよ。自分がどう見られているかもどうでもよくて、あまり興味がないので、どっちかと言うと世間や時代について考えちゃうんだと思います。
——そんなSASUKEさんにとって、いい曲の基準というのは?
わかりやすいメロディーで、なんとなくお洒落で、聴いていてただ気分がいいような曲ができることもあるんですけど、そういうのは「なんかダメだな」