2018年1月27日 11:20
映画『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』ショーン・ベイカー監督“夢の国”外に住む貧困母子家庭を描く
もちろん映画は、作品によって入口が変わってくるので、そのダイナミックさのポイントは異なります。
前作の『タンジェリン』は、「ドーナツタイム」というドーナツ屋とロサンゼルスの交差点でどうしても撮影したいという気持ちがありました。今回は、ニュース記事から全てがスタートしていたので、記事で書かれたこのスポットでなくてはいけなかった。
ロケーションもキャラクターも何か強いものがないとダメですね。それが演劇と映画との違いだと思います。白い壁に役者さんが立っているだけでは、映画としては50%の完成度にしかなりませんから。
絶対ここで撮りたいと思わせた、フロリダ州キシミーの魅力は?
ビジュアル的にカラフルで面白い。作品に度々登場する国道・192号線は、すべてのお店がテーマパークのお客さんをターゲットに商売をしている。
だからディズニー的なデザイン要素、色彩を取り入れているんです。なので、撮影現場とするには、視覚的にもユニークなスポットでした。
最高の撮影スポットを見つけ、3年ものリサーチ旅行を繰り返して、時間と手間をかけているのに、なぜドキュメンタリー作品として撮らず、さらに手間を加えたストーリータッチで作品を描くのでしょうか。