2018年3月22日 17:50
ティート トウキョウ 2018-19年秋冬コレクション - 現実世界の理想郷を探す旅路
日本各地の職人によるハンドニットならではの手触りにより、温かいオーラが表出する。
フェイクハラコで仕立てたレオパード柄のコートや、リアルファーの写真をプリントしたフェイクファーのトップスなど、リアルの表現の中に“虚”が混ざっていく。進化していくテクノロジーを使うことで、逆説的にリアルに近づけていく。
重力や動きに逆らわず、流れるようなシルエットが印象的。ロングスカートやワンピースは歩くたびに揺れ動き、優雅なドレープを描いていく。モッズコートやナイロンパーカーのような活動的でカジュアルなウェアも、あるがままのラインを描きながら、身体を包み込んでいく。パーカーはバックにボリュームを取って仕上げているため、空気を含んで空中に舞い、見る者に余韻を残す。
格子柄のポリエステルコットンは、グリーンベース、ブルーベースどちらも色調はソフトだが、どことなくデジタル画面の粒子のようにも見え、独特の浮遊感を表す。
3つ用意された大きなバッグは、何を持ち帰るかまだ決められていない。明るいグリーンやブルーの生地が光に照らし出される様子は、その“何か”を探しに、外へ出ていく希望や期待を表現しているかのようだ。
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