2018年3月27日 17:55
チルドレン・オブ・ザ・ディスコーダンス 18年秋冬 - 魂を揺さぶられた90年代に立ち返って
ナズのファーストアルバムをモチーフに
シーズンテーマとして掲げた"rhythmatic"は、後にヒップホップシーンを牽引することとなるラッパー・ナズ(NAS)が、ファーストアルバム"illmatic"で生み出した造語だ。この言葉が持つグルーブ感、高揚感を、ストリートカルチャーに初めて触れた時の衝動とも重ねながら、コレクション全体で表現していく。
オレンジ、イエロー、ベージュ、カーキといったカラーリングは、"illmatic"のカバージャケットに由来する。ミリタリーテイストのセットアップ、フライトジャケット、オーバーサイズのコートも、ナズをはじめとするラッパーたちが90年代に身に着けていたアイコニックなウェアにインスピレーションを得ている。"rhythmatic"という言葉そのものも、ロゴとしてブルゾンやジャケットのバックスタイルに施されていた。
服に対するリスペクトを表現
ショーのラストに現れたのはパッチワークのトレンチコートたち。パッチワークによる表現は、志鎌の洋服に対する敬意の念を象徴している。テキスタイルに一切ハサミを入れず糸をほどくことによってリメイクされたというコートからは、中学の時に買った服を今でも大切に保存しアーカイブとしているという彼の強い信念が感じられた。
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