2018年3月31日 21:10
メゾン ミハラヤスヒロ 2018年秋冬コレクション - 20年目、陰で支えた服を表舞台に
三原康裕本人だ。ランウェイに登場する服も、このリズムと同じパーカッションを楽しむような荒っぽいものが多い。制作過程を想わせる躾縫いのようなステッチの走るジャケット、ねじれたデニムパンツ、デフォルメされたジッパーが施されたジャジーワンピース。通常であれば“ディテール”といえるであろうもの達が、三原の手にかかれば主役級のデザインへと変わる。
ハイブリッドの美学は今季も語られる
ブランドの真骨頂であるハイブリッドは、Tシャツとパーカー、トレンチコートとウールコートといったドッキングから読み取れる。その大胆さに拍車をかけるかのように、袖の4本ついたデニムジャケット、裏返しになってライニングがあらわになったコートなどが現れる。
プレイフルなプリントがさらにデザインを盛り立てる
それぞれのフォルムやシルエットの楽しみだけでなく、今季はプリントがプレイフルなアイディアに溢れている。服を作るときに使うメジャーは、ほぼ正確な長さを再現してストライプシャツの縦縞となっているだけでなく、パーカーのネック部分の紐としても用いられている。
おそらくこれまで転写プリントなどを手掛けてきた三原だからこそ成し得る、まるで本物紛いのプリントは、それだけでクリエイティブな要素をワードローブに汲みいれる。