2019年9月14日 10:25
「DOKI 土器!土偶に青銅器展」箱根・岡田美術館で - ハート顔の土偶&龍の文様を施した青銅器など
縄の他、棒や竹管、貝殻といった道具も用いられ、文様は多様化していった。一方、中国の青銅器にあしらわれている文様は、想像上の生きものや虫がモチーフになっている。何匹も複雑に絡み合う、蛇のような龍や、鋭いくちばしに大きな眼を持つ鳳凰、生命再生の象徴である蝉などが文様の中に組み込まれている。
日本と中国の比較コーナー
さらに、日本と中国の名品を見比べて楽しめる展示コーナーも登場。力強い造形と、器全体に規則的に文様が施されている点が共通している深鉢形土器(火焔型土器)と饕餮文方罍(とうてつもんほうらい)は、細部まで比較してみるとそれぞれの違い・魅力をよりはっきりと感じ取ることができるだろう。
また、日本の埴輪と中国の俑(よう)も比較。ともに墓の副葬品として作られた土のやきものだが、埴輪は古墳の上、つまり外に並べるもので、特徴だけをとらえた単純な造形と素朴な表情が特徴であるのに対し、俑は墓の中に埋葬されるもの。ゆえに、俑は迫真的な造形と生き生きとした表情に形作られている。
【詳細】
DOKI 土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード―
会期:2019年10月5日(土)~2020年3月29日(日)