2019年9月28日 05:40
アンリアレイジ 2020年春夏コレクション - 様々な“アングル”から捉えたベーシックウェア
サイドアングルから捉えたものは、右袖が前身頃に、左袖が後ろ身頃に移動したかのようなアシンメトリーなシルエットが印象的。
ローアングルから再構築したピースは、首回りを極端に小さく設計し、裾に向けて緩やかに広がっていくAラインシルエットに仕上げた。襟やボタンといった細部にいたるディテールまでデフォルメされている。
立体?平面?だまし絵のような服
また、身に纏うと立体的な“洋服”であることに間違いはないのだが、平面的なイメージからパターンを起こしているため、折り畳むとフラットな“和服”のようになる点も面白い。トレンチコートのショルダー部分に注目すると、本来ならば肩に沿うようなパターンが用いられるはずが、森永が仕立てた服は平置きした時に真っ平らになる設計が施されている。
バッグなどの小物においてもそれは顕著で、キャンバストートやキルトレザーのハンドバッグなど通常厚みのあるバッグが、薄いフラットなバッグに姿を変えて登場。遠近法を巧みに使った“だまし絵”のようなビジュアルとなっており、ウェアに負けないほどの存在感を放っていた。
演出にもこだわり
ショーの演出にも、アンリアレイジらしい感性が光る。