くらし情報『「クールベと海 展」パナソニック汐留美術館で - クールベやモネが描く“海”の絵画など約60点』

2020年8月1日 15:20

「クールベと海 展」パナソニック汐留美術館で - クールベやモネが描く“海”の絵画など約60点

しかし、1841年に初めて海を目にし、広大で、また変化してやまないその姿に魅了され、そして1860年代のノルマンディー地方・エトルタ滞在以後には、海の情景を多数描くこととなる。本展では、《波》や《エトルタ海岸、夕日》など、躍動感に満ちた多彩な海の絵画を展示する。

自然・動物へのまなざし
18世紀ごろまでの西洋絵画において、風景画は、古代ローマを思わせるイタリアの風景など、理想化された情景を扱ってきた。しかし19世紀に入ると、画家は身近な風景を描くことを試みた。クールベはその代表的な存在であり、故郷の自然や狩猟を主題に作品を多数残した。《フランシュ゠コンテの谷、オルナン付近》や《狩の獲物》などの作品からは、いきいきとした自然に注がれるクールベのまなざしを感じられるだろう。

モネやブーダンによる“海”の作品も
伝統絵画において、海は物語や比喩と結びつけられ、あるいは人の力の及ばぬ存在として扱われた。しかし19世紀に入ると、海の捉え方も変化した。
19世紀半ばに鉄道網が発展すると、ブーダンの《浜辺にて》などに見るように、海はレジャーの場としても描かれることとなる。本展では、モネ《アヴァルの門》といった海の絵画を展示することで、伝統絵画とも同時代のほかの画家の作品とも異なる、クールベ独自の視点に光をあてる。

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