くらし情報『展覧会「学者の愛したコレクション 」すみだ北斎美術館で、研究者が集めた浮世絵・絵画の名品約140点』

2021年9月19日 18:40

展覧会「学者の愛したコレクション 」すみだ北斎美術館で、研究者が集めた浮世絵・絵画の名品約140点

保存状態が極めて良いことからピーター・モースが最も大切にしたとみられる北斎の「新板浮絵」シリーズより、参詣に向かう人々の賑わいを細かな風俗描写とともに描いた「新板浮絵三囲牛御前両社之図」を展示。遠近法によって奥行きを強調した、浮絵ならではの立体感のある描写が特徴だ。加えて、空摺(からずり)による凹凸をつけることで表現された川面の波紋がくっきりと確認できる「冨嶽三十六景 武州玉川」など、北斎や摺り師の技巧までも感じられる作品の数々を目にすることができる。

北斎の画法を継承した“葛飾派”作品や新版画も
昭和から平成にかけて活動した美術史家・楢﨑宗重のコレクションからは、北斎の画法を継承しつつ独自の画風を確立した葛飾派の絵師、蹄斎北馬(ていさいほくば)の「夕立図」が登場。大きな画面に、夕立に見舞われる峠の茶屋の様子を細かく描き込んだ肉筆画で、風俗描写に秀でた北馬の画風を象徴する作品の1つだ。

また、顔料を厚く塗るなど、西洋の油彩画を強く意識して描かれた長沢蘆雪の作品「洋風母子犬図」や、版画家・川瀬巴水が叙情的に風景を表現した新版画「雪の寺」なども展示。一部展示作品は、楢﨑宗重の著した作品解説とともに紹介する。

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