2022年4月17日 11:12
『もの』の向こう側に思いを馳せることは、世の中が少し優しくなることにつながる
と断っていると、ひとりの少女がニコニコ笑いながら、私の首に木の実で作ったネックレスをかけました。
私が外そうとすると、“No,no,gift,gift”と笑っています。え?物売りの女の子からもらうの?と半分戸惑っていると、“Friend,friend”と。そんなこともありました。
娘がメキシコへ行ったときのこと。メキシコの装飾品はとても手がこんでいて素敵で、観光地の露店で売っているビーズのアクセサリーも丁寧に作られたものが多いそうです。
それをアメリカ人観光客が一つ2ドルの指輪を値切って半額にし、一つ買っていたのを見て、唖然としたと言います。娘は2ドルの指輪を10個、他のものもそのままの値段で友達のお土産に。
メキシコに旅行に来るほど裕福なアメリカ人が、地元の人が丁寧に作ったものを買い叩く。その姿も心も醜かったと話してくれました。
値段の駆け引きを、売り手も買い手も織り込み済みで楽しむこともあります。お互いに恩恵を受ける頃合いを見定める。さじ加減を考える。
高額なものならともかく、楽しむ程度、ほどほどにした方がいいように思うのです。
年に一度、花市場に行く機会があり、市場に並んでいる花の安さに毎回驚きます。