2022年5月29日 13:25
『大丈夫』という魔法 言葉で何も伝えることができない動物たちの言葉に耳を傾ける
散歩に行きたがること。
ごはんを食べることが、ラニの生命力の表れです。そこに望みをつなぐように、過ごしてきました。
ところが、あるとき食べなくなり、外を歩くこともままならなくなりました。外に出たがるのですが、10メートルも歩くと止まってしまいます。
その後はキャリーカートに乗せて散歩をします。風に吹かれながら気持ちよさそうにしている背中を見ていると、この地球の美しさを楽しんでいるような、目に焼き付けようとしているような……そんな感じがします。
我が子のように慈しんできたペットたちは、いつか飼い主の年齢を超えていきます。それはいずれ私たちも辿る道です。
彼らは生きるということを、身をもって示してくれている。高齢になったペットたちはおそらく、食べたいのに食べられなくなること、歩きたいのに歩けなくなること、目が見えなくなることなど、多くのことに不安を感じているでしょう。
それは、飼い主たちが彼らを失う不安よりも大きいはずです。それを受け入れて命のままに生きる。私は改めて生きることの尊さを思うのです。
言葉で何も伝えることができない動物たちの言葉に耳を傾ける。
(ただそばにいてほしい)