2022年7月19日 13:00
【『初恋の悪魔』感想1話】愛おしくも厄介なものに捕まった・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2022年7月スタートのテレビドラマ『初恋の悪魔』(日本テレビ系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
これは、厄介なものにひっかかっちゃったなあ。
45分の第1話の後、率直な感想はこれである。
見たが最後、夏が終わるまでこのむずむずするような、背中がチリチリ冷えるような、かつてこのドラマの脚本家が生み出した名作ドラマ『カルテット』(TBS系2017年)の言葉を借りれば『みぞみぞする』、不安定で魅力的な物語に繋がれたままなのだ。
そう簡単に、安易な解答なんかくれないだろうなあ。
わかりやすく面白い、一話ごとに解放感をスタンプカードみたいに押してもらえる、そんなドラマが主流の令和のいまだというのに、坂元裕二が書く脚本は最後の章、最後の一文まで読まねば物語を捉えられない複雑な文芸小説のようだ。
そんな厄介なものと分かっていて、何故私は嬉々として土曜の22時にテレビの前に座るのか。
当たり前だが、一義的には面白いからだ。