2020年9月17日 15:58
愛猫が旅立って飼い主が『知ったこと』に涙 10年間を振り返ると…
一緒に過ごした人生の半分である、10年間という長いようで、あっという間の時間。
猫が大の苦手だった父が、誰に言われわけでもなくみーしゃの朝ごはん当番を喜んで担っていたこと。自分の部屋にこもりがちだった兄がリビングに来るようになったこと。内気な妹が以前よりも表情豊かになったこと。
家族の歯車が狂わないようにいつも中心にいてくれた偉大な存在。私たち家族は、今まで本音で語り合う事を、恥ずかしがっていたことにも気づいた。
そして当たり前となっていた、私とみーしゃが交わした「秘密の会話」は、お金では買うことのできない、そして消えることのない大切な「思い出」を、たしかに私の中に残してくれた。
毎日を懸命に生きているとあっという間に過ぎてしまう時間。
振り返って見ると、全てを「あっという間」には振り返ることのできないたくさんの過去が、今の自分を支えている。
そして私にとって生まれて初めての経験は、「ありがとう」と心の底から感謝できる時間の素晴しさを教えてくれた。私たち家族は今、中心の見えない歯車を、崩れないように円陣を組み、支え合って毎日を生きている。
あの日からしばらくして、母が家のそばで何日も鳴き続けていた弱った小さな子猫を見つけ、保護してきた。