2021年3月7日 13:29
「何を不足に思うか」を考えてみる そこにあるものの中に豊かさを見いだしていく
不思議な気持ちになりました。
3、40分走るとその島の中心地近くに差しかかりました。建物は風雨にさらされ、コンクリートは黒ずみ、壁のタイルも剥げ落ち、人もあまり歩いていない。寂れた感が漂っています。
時の流れから置き去りにされてしまったような町。でもそのときふと、(この島に住めるかもしれない)と思ったのです。
なぜか、そんな思いが湧き上がりました。そして、住める可能性を考えてみました。
何を不足と思うか。究極、そういうことなのではないか。都会で生まれ育ち、何もかもが手に入る、何もかもが便利で、刺激的で、友達もいて、仕事もしやすい。
そんな日常を送っている私が、この寂れたような町を中心に抱く島に住めるとは思えない。でも、「何を不足と思うか」と問いかけてみると、この島には豊かに暮らすことに必要なものが十分にあるように思えたのです。
ものに溢れ、便利さの中で生活をしている中で、「何を不足に思うか」と考えてみる。携帯を忘れた。Wi-Fiが繋がらない。
それだけで気持ちはざわざわします。ただそれだけのことで。
私たちは多くの便利さを享受している一方で、許容する心の幅を狭めているのではないか。