2020年11月25日 10:06
赤ちゃんが来た!嬉しいけれど、時々寂しい気持ちの話。
といっても、門前ですけどね。さりげないユーモアを交えつつ、お兄さんとしての心の成長を、シンプルに、且つ見事に描いた名作です。コラージュの技法を使った絵のタッチも魅力的!(5・6歳から)
『二日月』(いとうみく:作/そうえん社)
三人家族だった杏のところに、新しく赤ちゃんがやってきます。お姉ちゃんになるのを心待ちにしていた杏ですが、なんだかパパとママの様子がおかしい。妹はよく吐くし、病院にもよく行く。どうやら「障がい」があるみたい。徐々に杏の心に、不安や寂しさが渦巻いて行きます。
ゆとりがなくなってゆくパパとママと、思わず不満をぶちまける杏とのやりとりは力強く、序盤からドキリとさせられます。強いお母さんや優しい友達に支えられ、成長してゆく杏の姿が、素直でグッときます。同じ状況になくてもうなづける、高学年向けの読み物。
上の子も下の子も、大切に育てたい。ウチのボクもタンタンも。 (Anne)
映画『モンテッソーリ 子どもの家』と、見守る子育て