前回の長野の話の続きです。
果樹園を訪れると、いつも果樹園のご家族の別荘に泊めてもらっています。森の中にある小さな小屋で(小さいと言っても東京の家と比べたらずいぶん大きですが)、ご家族はその小屋を「どんぐり小屋」と呼んでいます。とてもかわいい名前の小屋を私も奏ちゃんも大好きになりました。車をお借りして、小屋の近くの温泉に行ったりしましたが、私はペーパードライバーなので遠出はできません。奏ちゃんと私ふたりの時は、のんびりとした時間を満喫しています。
まず、奏ちゃんが気に入ったのはテラスに落ちた葉っぱのお掃除。自分の身長よりもずいぶん長いホウキを持って、全身を使って落ち葉を掃きます。
掃除が終わったと思っても、背の高い木に囲まれた小屋なので、すぐにまた葉っぱはひらひらとテラスに落ちてきます、それを部屋から見るたびに、
「おそうじしなくっちゃ!」と、はりきって掃いていました。東京ではマンション暮らしなので、ホウキを使ったことがないことに気がつきませんでした。
掃除の後は、朝の散歩。奏ちゃんは小さな自分用のバッグを持って、歩きながら落ち葉や木の実を拾いました。
私が奏ちゃんに伝わるように、なんでも少しおおげさに「黄色い葉っぱきれいだね!赤い実きれいだね!」
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