おばちゃんA「目がパッチリでしょ」
おばちゃんB「お父ちゃんには、なぜか似てないのよね」
おばちゃんC「抱いてみる?」
初対面でも十年来の友人かのように、第一声からトップギアでからんでくるのがフィジー人です。
僕たち夫婦も子供を連れてマーケットに買い物に行けば、いろんな人たちが話しかけてきてくれます。赤ちゃんを連れてレストランに行けば、ウェイトレスたちが赤ちゃんのお世話を楽しそうにしてくれるので、夫婦ふたりでじっくりとした時間を過ごすことができます。
南国フィジー。普段はイメージどおりスローなリズムが流れ、ゆったりしています。しかし、人との距離感を詰めるスピードだけは光速なのです。人によっては「馴れ馴れしすぎる」と避けたくなるかもしれませんが、関西人の僕ら夫婦にとっては居心地が良かったりします。
世界一周の旅をしていた時、地球上には2種類の国民がいると感じていました。1つは、「旅人に無関心な国の人たち」。もう1つは、「旅人に金目当てで話しかけてくる人たち」。フィジー人はそのどちらでもなく、「旅人に目的なく話しかけてくる人たち」でした。今日もフィジー人たちはいろんな場所で旅人たちに損得勘定なく、フレンドリーに話しかけ、笑顔の花をたくさん咲かせていることでしょう。
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