沖縄料理で飲ませる歴史ある老舗から、新しいムーブメントまで。ここ数年で、変わりつつある居酒屋文化を堪能しよう。2月28日発売1218号「沖縄」特集よりお届け。
ミックスカルチャーな酒場で、はしご酒を。
日が落ちたら、島豆腐とチャンプルーで泡盛を飲む。沖縄の居酒屋像は、それだけではないらしい。その流れを肌で感じているのは、沖縄でも有数の老舗居酒屋〈小桜〉を切り盛りする、中山亮さん。
「ここ最近、早い時間から入りやすい居酒屋が増えてきていると思いますね。
10年ほど前に、宜野湾にある〈足立屋〉が、国際通りを一本入った牧志第一公設市場の近くでせんべろの支店を始めたのをきっかけに、明るい時間から飲める店が周辺に次々とオープンし、昼飲みがブームになりました」
市場の周辺は、もともと肉や魚などを求めて人々が訪れるエリアそんな昔ながらの変わらぬ風景に交じって、沖縄には少なかったワインや日本酒を売りにする店、ビストロやイタリアン、角打ちや立ち飲みなど、多国籍、異文化な酒場がオープンしている。
「単純に、飲みの選択肢の幅が広がりましたし、観光客も地元客も一緒になって、酒場がにぎわう風景が見られるようになりました」