「生きること」とは「食べること」。うれしいときも、落ち込んだときも、いそがしい日も、なにもない日も、人間、お腹だけは空くのです。そしてあり合わせのものでちゃっちゃと作ったごはんのほうがなぜか心に染みわたる。作詞家であり作家の児玉雨子さんが書く日々のできごととズボラ飯のこと。

水1リットルに対し、昆布と鰹節各5gを水出ししただし汁を使う。卵4つを溶いたボウルに、だし汁大さじ5、醤油小さじ2、みりん大さじ1、塩ひとつまみを混ぜ、卵焼き器で焼く。だしが多すぎると崩れやすいので注意。
料理は化学。失敗と進歩と、ふとした奇跡。
料理の連載をしていながら、実はほとんどだしを引いたことがなかった。両親は共働きでそこまでこだわる余裕がなく、味噌汁の作り方も顆粒だしで教わった。文明の利器には頼れるだけ頼りたいというスタンスは変わらず、うま味調味料は決して悪者じゃないということは強調したい。
さて、ここ数年の血液検査の結果でLDLコレステロール値が平均よりやや高い数値が続いてしまった。気になって両親に数値についてそれぞれ訊いてみたところ親も上がりやすいらしく、ひょっとしたら遺伝的な影響もあるかも、という話に。