ランドセルの新ブランド〈+CEL〉と一緒に、親から子へ、そしてまたその子どもたちへ受け継ぎたいものについてさまざまな母たち、父たちに話を聞くインタビュー企画。第2回目に登場してくれたのは、洗練されたライフスタイルも人気の料理家の渡辺有子さん。前編では父親から受け継いだという1枚の絵について教えていただいた。後編では今、5歳の息子さんへ受け継いでいきたいものについて。そして、〈+CEL〉を通して、思い出したという父とランドセルの思い出を教えてくれた。

小山登美夫ギャラリーでの展示で出会ったという、大竹利絵子さんの木彫作品。
なにか、心が豊かになるものを手渡していきたい。
ーー今回、選んでいただいた息子さんへ受け継ぎたいものはなんでしょうか。
「彫刻家・大竹利絵子さんの木彫作品です。選んだ理由は、前回にお話した父から受け継いだ絵と同じで、心に響くものがいいなと思いました。今、家に飾ってあるものを、私が父に『これが欲しい』とお願いしたように、もし彼がほしいと言ってくれたら手渡していけたらと思いました。実生活で使う必要なものも、たぶんきっとなにか渡していくと思うんですけれど、でも生きていくためには必要がないかもしれないけれど、なにか心が豊かになるもの、そういうものが実は大切なんだよというのを伝えたいなと思っています。