東京都内から車で1時間ほどの、都心に一番近い里山と呼ばれる神奈川県藤野町(現相模原市緑区)。パーマカルチャーに触れられるこの地へ移住した、文筆家・中村暁野さんの気付きとは?
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パーマカルチャーって?
環境に優しい循環型の社会を目指す、永続性(パーマネント)、文化(カルチャー)、農業(アグリカルチャー)を合わせた言葉。「田舎で自給自足」にとどまらず、人と自然が共生できる形を一人一人がデザインする。
中村暁野 文筆家・小商店主
なかむら・あきの/夫・娘・息子と2017年に藤野へ移住。主に家族や環境をテーマに執筆。エシカルショップ〈家族と一年商店〉店主。藤野で食のイベントを主催することも。

中村さん宅の庭での、移住者仲間の持ち寄りランチ。切り干し大根のポモドーロにはパクチー、スコーンには梅ジャムなど、自宅や友人の庭で採れた恵みを生かしている。
中村暁野さん家族が、東京都内から藤野へ移住したのは約7年前。
「子どもも私も、都会での暮らしに息苦しさがあり、娘の小学校入学のタイミングで藤野に来ました」
住んでみれば「漠然と感じていた息苦しさの正体に気付けた」そう。
食べ物や使うものなどの消費の連続に疲れていたり、「迷惑をかけてはいけない」