そうですね。そうやって自分を柔軟にして、さらに歳を重ねると、自分の手元にあるものをどれだけ人に託していけるかが大事になってくると思うんです。任せられる勇気というか。
この仕事を続けている理由の一つは、世の中にある素晴らしいモノや作り手を人に知ってもらうパイプのような役割ができたらと思っているからなんですが、自分の中にとどめておくだけではなくて、いろんな人に伝えていくことが大事だなと日々、強く思います。
世の中に知られていないいい作家さんって本当にたくさんいるんですよ。そういった方たちに少しでも光が当てたられたら。私がスタイリングしたページをメディアを通じて、知ってもらうきっかけができたらうれしいですね。
素敵な作家さんとの出会いはどこで?
ネットで調べるだけではなくて、いろんな場所に出向くようにしています。そこで必ず、思いがけないいい出会いがある。PCで検索すると多くの情報が出てきて便利だけど、生身の体で偶然得られる出会いは、より一層、素敵なものです。どんなに忙しくてもこういう時間は大切にしたいなと思います。
映画『私をくいとめて』
原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
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