映画、小説、音楽、ドキュメンタリー…あらゆるカルチャーにはその時代の空気や変化が反映されています。そんな「社会の写し鏡」ともいえる、秀逸な作品を編集部Sが紹介。
「Merry Christmas Mr.Lawrence」+「40代はいろいろ」
大島渚監督の映画『戦場のメリークリスマス』が公開されて今年で40年。この作品の良さは語り尽くされているので割愛、いや、一つだけ言うとしたら、ビートたけしや坂本龍一などプロの俳優でない人が作品世界に与えたノイズだろうか。「その人がそのままそこに立っている」ありように私は惹かれることが多い。そしてやっぱり主題曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」の強度。いつ聴いてもハッとさせられる力がある。
「Merry Christmas Mr.Lawrence」 1942年、戦時中のジャワ島、日本軍の捕虜収容所。
イギリス人捕虜と日本陸軍との交流を描く。坂本龍一は映画音楽に加え、俳優としても参加している。4K修復版が全国で順次公開中。公式サイト
当然、この曲は多くのアーティストにカバーされているが、中でも出色は宇多田ヒカルによるもの。