くらし情報『写真家高野ユリカの「だれかの住む街と菓子」/『 鎌倉ではもう泣かない』』

2023年6月1日 14:05

写真家高野ユリカの「だれかの住む街と菓子」/『 鎌倉ではもう泣かない』

写真家高野ユリカの「だれかの住む街と菓子」/『 鎌倉ではもう泣かない』


個展が終わった翌週、あまりに無気力すぎてしばらくは部屋から一歩も出れずにいた。私の様子を見かねて「わらび餅でも食べに鎌倉でも行く?」と同居人が誘ってくれて、ようやく部屋の扉を開けて外に出れたのだった。(甘いものなら… 外に出れるかも…)活力。菓子はすごいね。湘南新宿ラインに乗って、鎌倉駅東口を出て二の鳥居を抜け鶴岡八幡宮方面へ向かう。しばらく見かけていなかった海外からの観光客や修学旅行生の姿が戻っていて、街もすっかり元気そう。道が細いのに、観光客の歩く合間に大きな観光バスがすれすれで曲がって行くのを見ると、あぁ、この狭さが鎌倉だなぁと思う。


写真家高野ユリカの「だれかの住む街と菓子」/『 鎌倉ではもう泣かない』


〈段葛 こ寿々〉のわらび餅

鎌倉の参道スイーツはとにかくたくさんあって選べないくらいだけれど、段葛 こ寿々のわらび餅を食べたいと思いながら、ずっと食べたことがなかった。創業30年のそばとわらび餅の鎌倉の名店。蔦模様のお皿に載って、黒蜜ときな粉が上品にかかったわらび餅、ぷるんぷるんとしていて弾力があって、噛み辛いのをもう諦めて、喉の奥にツルンとそのまま落としていくと、喉越しが気持ちいい。こうやって食べるのが正解だろうか。黒蜜のちょっと尖っていてクセがある感じと、きな粉の優しい甘さ。

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