というSAJの平昌派遣基準を1年でクリアするまでになった。そして五輪を翌年に控えた2017年5月、由梨恵さんは日本オリンピック委員会(JOC)の就職支援を活用して、ルネッサンスキャピタルグループと契約。東京に拠点を移してラストスパートをかけている。2人で過ごせるのはオフシーズンの週末だけになったが、渡部のポジティブシンキングはどんな時も変わらない。
「2人がお互いに理解し、リスペクトしあいながら暮らすことで、人としての器も広がったかなと感じます。今は一緒にいられるのが年間100日もないけど、これが永遠に続くわけじゃないですからね。たまに僕が食事を作ることもあります。最近のブームは無水鍋で作ったカレー。簡単だし、奥さんも喜んでくれてます」と彼は目を細める。
■冬冬冬夏!毎日でもスキーをしていたい
ともに高みを目指す妻に刺激をもらいながら渡部は着々と金メダルへと邁進している。「ソチからの3年半ですべてが変わった。自分自身が別人のレベルに達している」と本人が言い切るほどの変化があったという。
精力的に取り組んだのがトレーニングの改善。ソチの直後からロードバイク、マウンテンバイクを導入。
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