2017年12月27日 18:30
今くるよさん、独身貫きお笑い一筋!相方を失っても “女芸人魂” を次世代へ
ふたりとも会社を辞めて、夫婦漫才で人気だった島田洋介・今喜多代師匠に弟子入りした。
かしまし娘など女芸人はまだ数えるほどしかいなかった時代。OLから転身して一からお笑いの勉強を始めるという女性コンビは初も初。当時の楽屋には女性用のトイレも更衣室もなく、交代で風呂敷を使って隠しながら着替えていると、「みんなの前でパァッと着替えろ」とセクハラまがいのことを言われたこともあったという。
師匠が出演する地方巡業に弟子としてついてまわったときに、欠員メンバーが出て、代わりに急きょ本名のままで出たのが初舞台。その後、大阪の本舞台にも立つチャンスを与えられたものの、スタッフには「10年かかる」とあきれられるような、ウケない漫才しかできなかった。
「舞台で漫才していた私たちに、劇場の支配人がバッテンをしながら詰め寄ってきて、“はよ舞台降りろ”と叱られたこともあります。確かに私ら不器用で、なかなか面白い漫才ができなかったんで、しょうがないんですけどね」
修業期間を終えて、今いくよ・くるよという名前で正式デビューしてからも、漫才師としてはまったく期待されず、鳴かず飛ばずの日々が長く続いた。
OL時代の貯金はすぐに底をつき、ガソリンスタンドなどでアルバイトをしてなんとかしのいでいたが、大阪から京都に帰る交通費もままならず、劇場の公衆電話から友人に電話をして、お金を貸してほしいと頼むことまであった。
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