2017年12月27日 18:30
今くるよさん、独身貫きお笑い一筋!相方を失っても “女芸人魂” を次世代へ
「そんな電話の声が聞こえてしまったんでしょう。劇場の売店のおばちゃんが見かねて、お金を貸してくれたこともありました。絶対売れて恩返しせなあかんなぁと思いましたね」
しかし、30代に突入し、友人のほとんどが結婚した後も、まだ芽は出ない。後輩にも追い抜かれていく。不安と焦りから、親友だったふたりだがケンカもするようになった。舞台を終え、楽屋に入ったとたん、「ウケへんかったのは、あんたのせいや!」とつかみ合いまでしたこともあるという。ふたりとも、それほど漫才に真剣だった。
■ダメなら辞める覚悟で臨んだ
転機が訪れたのは弟子入りして10年目の’80年。日曜夜の人気番組『花王名人劇場』で関西の漫才師が東京公演を行うという企画があり、そのメンバーに今いくよ・くるよが抜擢されたのだ。
「やすしきよし師匠が司会で東京の国立劇場で収録。全国ネットの番組で漫才するなんて夢のまた夢でしたから。ドキドキで楽屋行ったら、プロデューサーに“ウケなかったら放送しません”と言われたんですよ。えーってショックでしたけど。“これであかんかったら、きっぱりと辞めよう”と、いくよちゃんと覚悟を決めて臨みました」
当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだった『横山やすし・西川きよし』による漫才が最初に披露される。
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