くらし情報『《将棋の世界》中学生棋士の学校は?給料は?出前じゃなきゃダメ?を教えます!』

《将棋の世界》中学生棋士の学校は?給料は?出前じゃなきゃダメ?を教えます!

2018年3月11日 10:30
 

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《将棋の世界》中学生棋士の学校は?給料は?出前じゃなきゃダメ?を教えます!
知れば知るほど楽し将棋
藤井聡太六段の快進撃に、永世七冠を成し遂げた羽生善治竜王は、国民栄誉賞を受賞。いま、日本列島は、空前の将棋ブームに沸いているだけに、ここは話題についていきたいところ。将棋を全く知らないという人は、まず基礎知識から覚えてみよう。

■そもそも将棋って?

9×9からなる将棋盤の81個のマス目の上で、それぞれが同じ駒を20枚ずつ使い、交互に動かしていくゲーム。将棋の駒は8種類あり、王将1枚、飛車1枚、角行1枚、金将2枚、銀将2枚、桂馬2枚、香車2枚、歩兵9枚の計20枚を用いて対局を行う。どちらかの王将が、相手に取られることが避けられなくなる(詰む)と勝敗が決まる。

各駒は動ける範囲が決まっているが、基本動作はたった4つ。“進む”“(相手の駒を)取る”“成る(=自分の駒が相手の陣地に入ると裏返り、動ける範囲が拡大する)”“(相手から取った手元にある駒を)打つ”しかない。この4動作を駆使しながら、相手の王将を取りにいくのだ。

■プロ棋士って何人いるの?

現在、現役のプロ棋士は約160名。プロは四段以上で、その段位は九段まである。プロ棋士になるためには、『奨励会』というプロ棋士養成機関に入会しなければならない。

■奨励会って何?

入会試験は年に1度、8月に開催されている。19歳以下で、プロ棋士からの推薦を得た人であれば、入会試験を受けられる。

「入会希望者は、30〜40人くらい。一次試験は入会希望者同士での対局です。勝ち抜ければ二次試験。現役の奨励会員と3局指し、1勝でも上げられたら入会できます。合格は1〜2割くらいですね」(元奨励会員の荒木隆さん)

藤井六段は小学4年生で入会。6級から始まり、三段まで上がると、半年に1度行われる『三段リーグ』で戦う。そこで勝ち抜いた2名だけが四段に昇段し、プロ棋士に。

ただし、厳しい年齢制限がある。満21歳の誕生日までに初段、さらに満26歳の誕生日を含むリーグ終了時までに四段になれなければ、退会となる(26歳となっても三段リーグで勝ち越せば、満29歳まで延長可能)。

「神童、天才と謳われて奨励会の門をくぐっても、プロになれるのは約2割。本当に厳しい世界です」(松本さん)

■棋士番号って?
四段に上がった順番でもらう棋士の番号。栄えある1番は、大正から昭和初期に活躍した金易二郎名誉九段。現時点で、312番まで登録されている。藤井六段は307番。羽生永世七冠は175番、昨年引退した加藤一二三九段は64番だ。

■段位はどうやって上がる?

勝ち星の数に応じて昇段する。ただし、昇段と同時に勝ち星はリセットされ、再び“0勝”から積み上げていく。または『順位戦』でも昇段できる。A級に昇級すれば、同時に八段に昇段できるなど、左ページ下図のとおり。藤井六段は、わずか16日で五段から六段へと昇段したが、これは“五段昇段後、全棋士参加の棋戦で優勝”という規定を満たしたため。このように、タイトルや一般棋戦で優勝した場合なども昇段できる。

■対局料っていくら?

プロ棋士は、対局をすれば勝敗を問わず対局料が支払われる。各大会によって対局料は異なり、公表されているケースは少ないが、竜王戦の対局料は公表されている。各組を勝ち抜いた棋士で挑戦者を争う本選トーナメントにおいては、1回戦で約45万円、2回戦で約50万円、3回戦で約75万円……と勝ち上がるほど額も増えていく。なお、対局料や賞金は、大会のスポンサー(新聞社など)から各棋士に支払われている。

■棋士に給料はあるの?

そもそも、プロ棋士は段位とは別に、A級〜C級2組のどこかに所属している。昇級・降級は各リーグでの『順位戦』の結果によって決まる。そして、順位戦に限っては、対局料がない。そこで、対局料に相当するものが“固定給”という形で毎月支払われている。もちろん、その金額はリーグによって異なる。

「私がC級2組にいたときの月給は約3万円。当時、大卒サラリーマンの初任給が8万円だった時代です。ガク然としたのを覚えています(笑)。現在の固定給も、当時の数倍程度でしょう」(青野九段

■タイトル戦はいくつ? 賞金は?

プロ棋戦は、8大タイトル戦と公式棋戦(一般棋戦)に分けられる。優勝賞金が最も高いタイトル戦は竜王戦で、優勝賞金4320万円。たとえ竜王に敗れても(準優勝)、対局料の1620万円が支払われる。ほかの7つのタイトル戦は公表されていないが、その優勝賞金は名人戦が2000万円台、王位戦・王座戦・棋王戦・王将戦・棋聖戦は最低でも1000万円と推定されている。

「8大タイトル戦の序列は、竜王戦、名人戦がツートップ。それらに次ぐ賞金と推定されるのが、序列3位となった叡王戦です」(松本さん)

IT企業のドワンゴが主催しているため、2000万円とも……?

■賞金獲得ランキングは?

日本将棋連盟は毎年12月に『獲得賞金・対局料ベスト10』を発表している。’17年の1位は渡辺明永世二冠(写真)で7534万円。2位は佐藤天彦名人(7255万円)、3位は羽生善治永世七冠(5070万円)だった。なお、講演料や執筆料などは含んでいないので、人によってはもっと稼いでいる!?

■ボーナスや年金、退職金などはあるの?

日本将棋連盟が’11年に公益社団法人化されたことに伴い、厚生年金と社会保険は廃止に。現在、棋士は国民年金、国民健康保険に加入している。また退職金制度ではなく、“功労金制度”という形をとっている。

「かつては“氷代”“餅代”と呼ばれたボーナスもありましたが、現在は将棋の普及活動をすることで支払われています。福利厚生を含めた制度については、時代とともに変化してきた経緯があります。引退後の保障などは課題といえるでしょう」(青野九段

■棋士に引退や定年はある?

C級2組で成績がふるわなければ“フリークラス”に降格する。フリークラスに在籍する10年間で、規定の成績を収め、C級2組に復帰できなければ引退。また、本人の自由意志によるフリークラスへの転向も認められている。転向宣言によるフリークラス棋士は、原則として65歳が定年。そのほかのフリークラス棋士は60歳が定年だ。

■女性のプロ棋士はいないって本当?

“女流棋士”はいるが、“女性のプロ棋士”はまだ誕生していない。

女流棋士とは、女性のみの棋戦で戦う棋士。日本将棋連盟所属の現役女流棋士は50人以上いる。一方、先述のとおり、奨励会を突破して四段になれればプロ棋士。実力さえあれば、女性もなれるのだが……。

女流の6タイトルのうち、5つを持つ里見香奈三段は“最もプロ棋士に近い女性”といわれていた。四段を目指し、先月まで奨励会の三段リーグで戦っていたが、勝ち越せず、年齢制限によって退会が決まった。

「男女で能力差があるとは思いません。ですが、女性の競技人口は圧倒的に少ない。男性に比べ、奨励会内の仲間やライバルが少ないことが精神的心労につながっているのかもしれません……。女性のプロ棋士が誕生し、より将棋界が盛り上がることを期待しています」(青野九段
■棋士のお休みは?

会社員のように“土日休み”というわけではない。棋士は、対局がなければ、基本的にフリースケジュール。講演や将棋教室の講師など、そのほかの仕事を入れる人もいれば、休日を満喫する人、将棋の研究をする人などさまざま。

「僕の場合は週1局。そして週1日は何かしらのお仕事をしています。そして、対局の前々日くらいからは、ほかの棋士と練習対局をして経験値を積んだり、自宅で対戦相手の研究をしたりしています。なので、その日はお休みとはいえないかもしれませんね」(斎藤慎太郎七段)

■対局に持ち込んではいけないものは?

カンニング防止策のため、’16年末からスマートフォンなどの電子機器の持ち込みはNGに。対局中の外出も禁止になった。

「カンニング行為とみなされるもの、そしてマナーに反するもの以外であれば基本的に何を持ち込んでもいいんですよ。“マイ空気清浄機”を持ち込んだ棋士には驚きましたけど(笑)」(青野九段

栄養補給程度の食べ物の持ち込みもOK加藤一二三九段は、対局中に板チョコを10枚(!)食べたことも。無類のお菓子好きとして有名だったそう。

■トイレや食事休憩の時間はどうなっている?

対局中にトイレに行くことは可能。ただし、その間に相手が指した場合、戻ってくるまでの時間は、自分の持ち時間(対局に使用できる時間限度)から差し引かれる。

食事時間は、先述した外出禁止により、いったん対局を休止し、室内で昼食休憩を取るようになった。

■出前じゃなくてお弁当持参でもいい?

もちろん自前のお弁当でもOK。ちなみに、出前を頼む場合は、出前可能なお店が列記された専用のメニュー表があるのだとか。東京の将棋会館を訪れる機会があれば、『みろく庵』の豚キムチうどんや味噌煮込みうどん、『ほそ島や』のチャーシューメン、『ふじもと』のうな重、『紫金飯店』の五目やきそばなどを食べると、棋士の味を体験できるはず!

また、プロ棋士の中には、1回の対局で体重が2〜3キロ減ってしまう人もいるとか。ゆえに、エネルギー補給でがっつり昼食を食べる人が多いのだ。

■おやつタイム?

カーリングではなく、将棋のお話。タイトル戦に限っては、おやつタイムが設けられていて、好きな飲み物やケーキなどを頼める。9時に対局が始まり、10時におやつタイム。12時〜13時は昼食休憩。15時には2回目のおやつタイムといった具合。例えば、2月24日の棋王戦では、渡辺明棋王はフルーツ盛り合わせ+ホットコーヒー、永瀬拓矢七段はバナナ(2本)+フルーツ盛り合わせ+いちごタルトケーキ+ホットコーヒーをオーダーした。かなりボリューミー!

■中高生棋士、学校はどうなっている?

藤井六段は、国立の名古屋大学教育学部附属中学校に通っているため、対局が平日の場合は、学校を欠席することに。私立であれば事情を考慮してくれる学校はたくさんあるが、国公立となると難しい。

「同じく中学生でプロ棋士となった羽生永世七冠は、公立高校に進学。しかし、将棋との両立が難しくなり、通信制高校に転入。その後、しっかり卒業しています」(松本さん)

■プロがコンピューターに負けたって本当?

8大タイトルに昇格する前、叡王戦の勝者である叡王は『電王戦』でコンピューターと対局してきた。昨年は、佐藤天彦名人が将棋ソフト『PONANZA(ポナンザ)』に敗戦、大きな話題を呼んだ。

「将棋ソフトの質は年々向上しています。膨大なデータを自動解析して正確な判断をする基礎を作り、そのうえで実戦の場では瞬時に数億手も読む。感情がないので、精神的な動揺から起こるミスもない。文字どおり人知を超えています。羽生永世七冠や藤井六段といえども勝つのは難しいでしょう」(松本さん)

イラスト/えきもとえみこ

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