2018年3月16日 11:00
井浦新、オファーを断り続けた過去「時間かけて遠回りした分、今の自分がある」
「窪塚洋介くんや『アンナチュラル』でも共演している大倉孝二くんなど、勢いのある役者ひと筋の同世代の俳優と一緒になったことで、“僕はここにいていいのか?”と、気持ちが引いてしまったんです。こんな気持ちのまま仕事をしたら、映画に失礼だと思い、事務所の方に頼んでオファーはすべて断ってもらいました。表に出なきゃみんな忘れてくれるだろうと、そこから数年は服づくりに専念していました。自分の心がまだ育っていなかったんです」
芸能活動をしていなかったにもかかわらず、映画業界は彼を忘れることはなかった。映画『青い車』(’04年公開)ではプロデューサーを務めていた、映画監督・越川道夫からオファーが届いたことで、再び役者としての人生を歩み始めることに。
「最初はいつものように断ったんです。だけどそれでも“とりあえず会いましょう”と何度も言ってくださって。数年間、活動していない僕をこんなに求めてくれる人たちは、どんな方なんだろうと興味が湧いて会うことにしたんです。自分が思ってもいなかった方向に人生が進んだとき、そこに向かっていくほうが大変だと思うんです。僕は言い訳をしながら逃げてしまったのですが、そんな僕を求めてくれたこともうれしかった」
…