2018年3月20日 12:00
阿部寛、俳優の流儀「ずっとアブノーマルに失敗を恐れず仕事していきたい」

阿部寛撮影/佐藤靖彦
「20代で役者デビューしてから、自分自身の中でうまくいかなかった5~6年間があったから……。だから、いろいろな役をいただけて演じられる喜びを、今でも感じることができているのだと思います」
昨年、役者デビュー30周年を迎えた阿部寛(53)。シリアスからコメディーまで、幅広い役を演じている彼。’87年に映画『はいからさんが通る』で、南野陽子が演じたヒロインの相手役で役者デビューし、順調にキャリアを積んできたように見えるが……、
「モデルから役者の世界に入ったとき、ほとんど何も知らない状態だったんです。芝居に対しての下積みもありませんでしたから、20代のときは役者としての振れ幅がまったくなかったと思います」
そんなときに出会ったのが劇作家の故・つかこうへいさん。
「つかさんの舞台に出させていただいてから、演じる喜びみたいなものを噛(か)みしめられるようになったと思います。それまでは元モデルというイメージが先行して、役的にもそこを超えることができなかったんです。でも、つかさんの舞台で、バイセクシャルの敏腕刑事という役をいただいて。
あの役は振れ幅があまりに大きすぎた(笑)。
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