くらし情報『白石一文さん、理屈っぽさを封印した渾身の娯楽小説で描く「男という生き物」』

2018年10月1日 21:00

白石一文さん、理屈っぽさを封印した渾身の娯楽小説で描く「男という生き物」

白石一文さん、理屈っぽさを封印した渾身の娯楽小説で描く「男という生き物」
白石一文さん撮影/北村史
ある日、突然かかってきた弁護士からの電話で、驚きの秘密を知る主人公・加能鉄平、52歳。

長年連れ添ってきた妻が、隠し持っていた資産総額48億円。30年前に伯母から34億円を相続し、途中2億円で投資した株式は16億円にまで膨らんでいた。

親の入院や子どもたちの進学、リストラなど、お金が必要な窮地はそれまで多々あった。

だが、莫大な資産は手つかずのままにしてきたのだ。その理由を告白した妻は突然、鉄平に1億円の現金を渡すが……。

白石一文さんの新刊『一億円のさようなら』(徳間書店)は、そんな途方もない謎かけからスタートする。

本のタイトルにもなっている「一億円」というモチーフは、いったいどのようにして生まれたのだろう。

「僕は、小説家になる前から、メモを何枚も書きためているんです。電車に乗っているときなんかもひらめいたら、途中下車して駅のホームのベンチですぐにメモする。タイトルだけのものから、登場人物の名前も入った具体的な構想メモまであり、作品のほとんどは、それらをもとに書き上げています。今回は、2006年に書いていた“莫大な遺産を持つ妻が、1銭も使うことなく夫に秘密にし続け、その事実が突然、露見したら夫婦の関係は一体どうなる?”というメモを選びました。

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