2018年11月12日 12:00
転校少女が14歳で小説を書き始め、迷走を経て47歳で小説家デビュー
本書は、迷い、悩み、ときには打ちひしがれ、人生に立ち往生している7人の物語で構成される。
主人公たちはみな、小さな神社で、お尻に星のマークがついた猫・ミクジから葉っぱのお告げを受け取るのがお約束だ。
そして、お告げに導かれるように、ものの見方を変えた途端、世界がガラッと変わっていく。落ち込んでいた人も、立ち止まっていた人も、再び歩み始める。
「タイトルにも猫とありますが、猫の話を書こうとは思っていなかったんですよ。決めていたのは“葉っぱのメッセージがくる”というモチーフ。書きたいなと思って、ずっと温めていました。
でも、“猫がメッセージを運ぶ”ことに決まって書き始めたら、猫以外には考えられなくなりました。猫と樹ってすごく相性がいいんですね。背景としてうまくつながってくれたかなと思います」
青山さんの作品は、まるでショートフィルムを見ているかのように、色彩豊かに、ストーリーが目に浮かぶ。そして、登場人物たちが生き生きと動きだす。
■本当は運がいい
「創作するとき、私の場合は、映画やドラマの予告のように、いろんなシーンが頭の中に浮かんでくるタイプ。予告をつなぎあわせて文章をおこし、あとは登場人物に動いていってもらう感じです。
…