
遠藤憲一撮影/伊藤和幸
「本当は苦手なんですよ、こういう役」
苦笑いする遠藤憲一(57)。犯罪エンターテイメント映画『アウト&アウト』で、無愛想だが心優しい元ヤクザの探偵・矢能を演じている。
「役作りをしていないと思われるかもしれないけど、普段の自分とは真逆。ただ、昔いっぱい演じてきたから、試行錯誤しながら見つけたスタイルってあるんです。でも、今回の作品は特に“どしんとしていてほしい”と監督に言われて大変でした。放っておけば、チャカチャカ動いている人間なので(笑)」
ある日、拳銃で撃たれ死体となった依頼人を発見する矢能。その場にいた男は「凶器の拳銃には、あんたの指紋だけがついている」とだけ言い残し、去っていく。このピンチを矢能はどうやって切り抜けるのか―。
強面&イケメン共演者たちの中で存在が光るのが、ある理由から矢能が預かることになった小学2年生の少女・栞。白鳥玉季ちゃんが演じる栞と矢能の掛け合いに、ホンワカさせられる。
「この作品でいちばん惹かれたのが、実の子じゃない少女とバディを組むっていうところ。栞がいない作品なら、出なかったかもしれない。極道みたいな役はやり尽くした感があるから」
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