くらし情報『陸前高田の声を国内外に伝える瀬尾夏美さん 被災地が経験した「2度目の喪失」』

2019年3月24日 21:00

陸前高田の声を国内外に伝える瀬尾夏美さん 被災地が経験した「2度目の喪失」

げしたうえに市街地が形成されはじめた。これは地元の人々にとって「2度目の喪失だった」と瀬尾さんは言う。

「震災の半年後、山際の集落に花壇ができたんです。さまざまな人が世話をして広大な花畑になり、人々の大切な“居場所”になりました。でも、復興工事のためにその場所はなくなってしまいました。中心になっていた農機具店のおばちゃんは、復興が進み町が変わることを受け入れつつも“工事のベルトコンベアが止まるとホッとする部分もあるんだ”と話してくれました」

この時期の瀬尾さんは、自分が聞き手である意味を考えていた。

「『せんだいメディアテーク』の機関誌(『ミルフイユ』5号)に書いた文章では、固有名詞を出さずに、聞いた話をあえて抽象化しました。話し手と聞き手の境界線をあいまいにすることで、聞いたことを自分で引き受けるという意思があります。

震災の体験と違って、“2度目の喪失”の出来事は、私自身もどこか当事者のような気持ちもあってショックを受けました。町が変わってしまうことが悲しかったんです。でも、そこで当事者になってしまうと、自分の役割は果たせないと思いました。陸前高田から1度離れて、もっと広いものを見ようと、仙台に引っ越しました」

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
子どもの教育アンケート
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
ピックアップ
上へ戻る

Copyright © 1997-2019 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.