くらし情報『「主人公は私自身で、ゲスな人間です」共感も賛辞も阿らない、住所不定作家の私小説』

2019年8月17日 11:00

「主人公は私自身で、ゲスな人間です」共感も賛辞も阿らない、住所不定作家の私小説

「主人公は私自身で、ゲスな人間です」共感も賛辞も阿らない、住所不定作家の私小説
赤松利市さん撮影/矢島泰
昨年、“62歳、住所不定、無職”の新人作家として鮮烈なデビューを果たした赤松利市さん。今年4月の刊行以来、問題作として話題を呼んでいるのが書き下ろし長編の『ボダ子』だ。

主人公は、バブル崩壊で事業が破綻した会社経営者の浩平。彼は境界性人格障害(ボーダー)の娘とともに東日本大震災後の東北に移住し、土木作業に従事する。色と欲にまみれながらも復興ビジネスに商機を見いだし、娘の状態も快方に向かっているかのように思えたのだが─。

本作は、赤松さんの人生が反映された私小説でもある。

■“もう1か所だけ、アナルを”

「私は昨年、原発事故後の福島を舞台にした『藻屑蟹』という小説で大藪春彦新人賞を受賞しました。『藻屑蟹』を読んだ中瀬(新潮社出版部部長の中瀬ゆかり)さんから“ぜひ、うちで書いてください”と依頼をいただき、編集者をつけてもらったんです。非常にうれしくて、被災地での土木作業員の経験をもとに長編を書き上げました」

当初の作品は、被災地の土木に関する内容が9割を占めていたそうだ。

「会社経営をしていた人間がなぜ、土木作業員として被災地に行くのか。その理由づけとして娘のことを少しだけ書いたんです。

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