くらし情報『太宰治が自殺未遂後に静養、あまりの居心地のよさに「人間失格」になる温泉宿』

2019年12月1日 11:00

太宰治が自殺未遂後に静養、あまりの居心地のよさに「人間失格」になる温泉宿

太宰治が自殺未遂後に静養、あまりの居心地のよさに「人間失格」になる温泉宿
土蔵を改造したレストラン「WANY」の3階にある太宰治コーナー
《恥の多い生涯を送って来ました》

忙殺の日々から逃れ、津軽藩の歴史のにほひが幽(かす)かに残つてゐる景色を眺めていると─、思わず太宰治のようなことをつぶやいてしまった。

それもそのはず、ここは青森県南津軽郡大鰐町にある「ヤマニ仙遊館」。太宰が20歳のときに初めて自殺未遂を起こした後、母・タ子(たね)とともに静養した旅館だ。彼はここで何を思ったのだろう……と、若き日の太宰をなぞることができるとあって、多くのファンが訪れるスポットなのだ。

■太宰が母と訪れ静養した大鰐温泉

「太宰が静養した部屋は“菊の間”か“藤の間”と伝わっています」と教えてくれたのは、5代目当主の菊池啓介さん。かつてはセレブご贔屓(ひいき)の湯治場だった大鰐温泉には、大地主だった(太宰の)津島家も足繁く通っていた。太宰もまたここに愛着を覚えていたことが、自伝的小説と言われる『津軽』から見てとれる。

《やはり浅虫のやうに都会の残杯冷炙に宿酔してあれてゐる感じがするであらうか。(中略)大鰐温泉は都会の残瀝をすすり悪酔ひするなどの事はあるまいと私は思ひ込んでゐたいのである》

太宰は、同じく青森県を代表する浅虫温泉を当時「都会的で悪酔いする」

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