「天海祐希さんが主演で、私が娘役を演じた『ラストプレゼント娘と生きる最後の夏』という作品は、本格的に役者を志した原体験として記憶に残っています。
当時、私は9歳で、初めて本格的にお芝居をさせていただいたんですけど、天海さんをはじめとしたキャストさんやスタッフさんたちが、私を子ども扱いせず、1人の人間として向き合ってくださったことがすごく嬉しかったんです。
当時の天海さんや永作博美さんは30代半ばで、今の私の年齢からしても、あと10年という時間がある。まだまだたくさんのことを学ぶことができるし、なんてラッキーなんだ!と感じています」
■自分と真逆の性格の百合子
25歳の福田だが、『スカーレット』では“13歳の百合子”から演じている。子役当時の自分と向き合うためにも、原点ともいえる作品を見直すことを決めた。
「普段は自分の作品を見直すことはないんですけど、13歳の百合子を演じるにあたり、『ラストプレゼント』を見たんです。25歳の私が13歳の女の子を演じる、というよりも、当時の自分に恥じない演技をやりたかった。
改めて見てみると、あのころ私が目指していた役者という仕事への憧れや情熱に、今でも変わりない熱量があることを再確認できました」
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