くらし情報『東大大学院を中退しひきこもり、困窮生活に──男性を追い詰めた「普通」の価値観』

2020年2月22日 20:00

東大大学院を中退しひきこもり、困窮生活に──男性を追い詰めた「普通」の価値観

近場の旧帝大へ行くのが自然だったのでしょうが、東京大学なら両親も文句は言わないだろう、と。いま思えば東大に行く必要もなかったのに、高校2年生くらいから、“東大以外は行きたくない”と思い込んでいました」

それも『世間の価値観』に合わせようとしすぎた弊害なのかもしれない。しかし東大には合格せず、早稲田大学の理工学部へ。「東大以外は行きたくなかった」から、気持ちがついていけず、5月までキャンパスへ足を運ぶことができなかった。語学の講義を休むとまずいと聞き、ようやく大学へ通うようになる。

「このあたりからひきこもりの片鱗はあったのかもしれません。理工学部は実験が多くて大変でした。でも1年生の単位を2、3年生のときに取ったりして、なんとか卒業にこぎつけた。気分がすぐれないことが多くて、病院に行ったらうつ状態だと診断されたこともあります。いま思えば早稲田はとてもいい環境だったのに、そのころは実感できなかったんですね」

金子さんは穏やかに、だが論理的に話を進めていく。

4年間で卒業し、大学院進学を考えた。そして、東京大学の大学院に合格するのである。はたから見れば見事なリベンジなのに、彼自身の気持ちは満たされていなかった。

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