くらし情報『東大大学院を中退しひきこもり、困窮生活に──男性を追い詰めた「普通」の価値観』

2020年2月22日 20:00

東大大学院を中退しひきこもり、困窮生活に──男性を追い詰めた「普通」の価値観

大学院の同僚や先輩が心配して来てくれたのだが、彼はそのことにショックを受けた。「心配される」ことをありがたいと受け止める人も多いだろうが、彼の場合、心配されているという事実、そして心配されている自分自身を受け入れることができなかったのかもしれない。大学院の人間関係は彼にとっては距離感が近すぎたのだろうか。

翌年2月には留年が決定、就職内定は辞退した。以来、大学院を中退、再入学、休学と目まぐるしく出入りし、6年半後についに中退するのだ。

「その間、行くべきところに行けない自分はダメだという思いがどんどん強くなっていきました。ほかの人とした会話を延々と思い出して、“どうしてあんなことを言ってしまったんだろう”“どうすればよかったんだろう”といつまでもシミュレーションを繰り返して眠れなくなるんです。本当に“いつまでも”続くから心身ともにつらいんです」

唯一できたことは、院生になったときから週に3、4回続けてきた塾講師のアルバイトだ。同僚や生徒との人間関係の距離感も、大学院と比べて近すぎないため、彼にとっては心地よかったのだという。

「教えるのが大好きだったし、仕事というより趣味に近いような感じで続けていたんです。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
YouTube
YouTube
上へ戻る

Copyright © 1997-2020 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.