くらし情報『直木賞作家・白石一文、初の自伝的小説と「作家の耐久年数」を語る』

2020年3月2日 17:00

直木賞作家・白石一文、初の自伝的小説と「作家の耐久年数」を語る

しかし、白石さんの干物は、人より、うんとおいしくコクがある。

■“毎日笑って暮らす? ケッ”とか思っていた

「登場人物の方から手紙やメールをいただくことがあります。昨日も、とある方から長いメールをもらいました。

世間的にいえば、かなり成功を収めたと思われるその人は『読んでいるうちにつらくなった。自分はなんてつまらない人生を送ってきたんだろう』と書いていました」

白石さんの周りの世間的に成功したかに見える多くの人が、人生の終盤、幸福でないように映るそうだ。

「年をとると、僕も含めて、自分の欲望を貫徹するために、人生で犠牲にしてきたものの大事さに気づくんです。本来なら一生かけて大事に築き上げていかなければいけなかった家族や友達をないがしろにしてきたことを悔やむ。

僕もいま一緒に暮らしている人とはとても仲がいいですが、かつて結婚には失敗している。一緒に暮らしている彼女の存在以外は、なんてつまらない人生だったんだろうと思っています」

まさに本のタイトル『君がいないと小説は書けない』そのままの言葉だ。

「つまり、馬齢(ばれい)を重ねないとわからないことがあるということ。若いときに考えたことは大したことがない。

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