くらし情報『認知症の母を介護中に父の死「そして今度は私が乳がん!」直木賞作家の奮闘記』

2020年3月29日 13:00

認知症の母を介護中に父の死「そして今度は私が乳がん!」直木賞作家の奮闘記

認知症の母と向き合って20年―。介護と執筆で多忙を極めていたら、突然、乳がんを患った。そんなトホホな事態に小言を漏らしつつ、役に立たない同情は一蹴。淡々と運命を受け流す作家が、小説では描けなかった闘病の“現実”とは?

認知症の母を介護中に父の死「そして今度は私が乳がん!」直木賞作家の奮闘記
作家篠田節子さん撮影/森田晃博
「ここが長年、母の遊び場だったのね。暑くても寒くても、ここに来れば何でもあるし。何よりきれいなお手洗いがあるので安心したみたいです。母は興奮してくると5分おきにトイレに行きたがったから、いちばん大事なのがトイレなのよ」

そう言って、直木賞作家の篠田節子さん(64)は慣れた足どりで、八王子市郊外のこぢんまりとしたショッピングセンターに入っていった。

■見知らぬ人に救われた

95歳になる母は認知症だ。ひとり娘の篠田さんが長年見守ってきた。

篠田さんはスーパーのイートインコーナーで足を止めた。母とよく過ごした場所なのだという。

以前、そこで母に用意してきた昼食の弁当を食べさせていたときのこと。

「家で作ってきた弁当がいちばんだよなー。親孝行したいときには親はなしって言うからなあ」

隣の席にいた作業員の男性が気さくに話しかけてきたので、篠田さんは思わずこう返した。

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